人生の悩みのひとつに「お金の使い方」があります。
衝動買い傾向のある人は、浪費のしすぎで実生活に多大な悪影響を及ぼすこともしばしばです。



お恥ずかしい話ですが、私も大学生のときにはリボ払いで数十万、社会人になってからも車にハマって借金300万くらいありました。
今回紹介する考え方や方法を実践することで実際に貯金が100万円、200万円と増えていったのでぜひ皆さんにも実践してもらいたいと思います。
今日はお金の使い方に悩む方をメインターゲットとして、私の克服方法を紹介したいと思います。
著者の体験談



この記事で紹介する考え方は、浪費家に限らず普遍的に役立つものだと思っています。
あるいは、普通の人にとっては当たり前すぎる感覚なのかもしれませんが、当たり前じゃなくて失敗した私には普通がわかりません。
ですので、具体的な方法論に入る前に少し私の体験談を話します。
もし、共感できるような体験があるなら今回の記事はいっそう有益なものになると思います。
大学時代にリボ払いで自転車操業
大学から地方で一人暮らしになった私は、親の仕送りとアルバイトでお金の裁量権が一気に増えました。
これだけでも浪費家は危険なのですが、極めつけはクレジットカードです。
手元にお金がなくても欲しいものが手に入る。これは衝動買い常習者には麻薬といっても過言ではありません。



いちばんクレジットカード持たせたらいけないタイプ
私は昔からデジタルガジェットが大好き。
それに加えて学生時代はバンドをやっていたので、とにかく新しい機材&最新の電子機器を手当たり次第に買い揃えるという有様でした。
さらに、バンドをやっていると練習するのにもライブをやるのにもお金がかかります。人のライブを見に行くのもお金がかかりますし、ライブ後の打ち上げにもお金がかかります。
大学生の私は本当にアホだったので、2次会、3次会と打ち上げに行って明け方にラーメンを食べるというのもしょっちゅうでした。
お金だけでなく、健康と時間も含めて浪費の限りを尽くしていました。
そしてそんな生活をしていれば当然、お金が足りなくなります。
そしてあろうことか私は、悪魔のリボ払いに手を出し始めたのです。
リボ払いのために創意工夫を重ねる
期限なし分割払いのリボ払い。毎月定額の支払いで済むので、一撃死を避けるには有効な手です。
しかし、年率15%だかの利息ですからね。常用したら金を捨てているようなものです。
ただでさえ支出が多いのにリボに手を出したあとは、坂を転げ落ちるようにお金が減っていきました。



ですが、「クレカの未払いは信用的にヤバイ」という最低ラインだけは認識していました。
カードブラックを避けるため、まず友人に数万単位でお金を借りまくってました。
よく愛想を尽かさず貸してくれたなと思いますが、毎月のように借りては返しを繰り返してリボ払いの返済にあてるという毎日でした。
これ、浪費家がさらに浪費を加速させる原因だと思いますが、手元にお金がなくても、持ち前の瞬発力でどうにかしちゃうタイプが多いと思います。
ざっと思いつくだけでも以下のような手法があります。
- 家財道具を売り払う
- 課題を代行してお金をもらう
- バイト代を前借りする
- 飲み会代を現金で集めてクレカで払う
私が言えた口じゃありませんが、「飲み会代を現金で集めてクレカで払う」をやったことがあるなら金銭感覚はかなりヤバいと自覚したほうがいいと思います。
こうなると年がら年中お金のことだけが頭を支配するようになります。
ここまで来るともはや気が狂っていて、どう考えても「お金を使わないことに頭を使えばいい」んですが、どう次の支払いをしのぐかということばかりに頭を使っていました。
めちゃくちゃ精神衛生上よろしくないんですが、当時の私はあろうことかこんな考え方でした。



「今しかできないことだから」
「若いうちの経験は投資だから」
「将来の時給のほうが何倍も高いんだから学生の間に貯金するのはナンセンス」
「人生トータルで見たら、今はお金を使ったほうが得だ」
「クレカを使わないと与信情報がまっさらになるからクレカは学生のうちから使うべき」
言っていることが完全に間違いとは言いませんが、金の使い過ぎで貴重な若い時間を下らない資金繰りに消費しているなら本末転倒です。
与信情報にいたっては「リボ払い使ってる時点で与信情報とかお察しでは」という感じですが、自己正当化が極まっているのでその矛盾に気付こうとしていませんでした。
社会人になってからも激ローン生活
お金の使い方は終わっていた私でしたが、社会性はギリギリ終わっていなかったのでそこそこ大きな会社に入社できました。
そのおかげで社会人になってからは収入が増え、友人にお金を借りるほど困窮することもなく、学生時代の借金も完済しました。
安定した収入により自分も真人間になれたと思ったのですが、その反面めちゃくちゃ悪いことがありました。



サラリーマンとして信用がつき、高額のローンを組めるようになったんです。
学生のときは手が出なかったスポーツカーを乗り回し、改造費や修理費を積み重ねるうちに300万のローンをこさえていました。
収入が増えて少し余裕に見えるだけで、根本的なお金の使い方はまったく変わっていなかったということです。
この頃は、毎月ローンと車の維持費で10万くらい払っていました。馬鹿です。
金銭感覚オワコンすぎて離婚の危機
今思うと本当に幸運なことですが、そんな金銭感覚ガバガバ人間も結婚しました。
これからは真人間になろうと一念発起してスポーツカーも降りたのですが、やはりガバガバ人間はそう簡単に治りません。
ある日、私のあまりにもガバガバすぎる金銭感覚に嫁がブチギレました。
本題と逸れるので詳しくは書きませんが、とにかく私の金銭感覚が原因で離婚寸前の騒動まで発展します。



離婚寸前になってようやく、私は金銭感覚を本気で改革しようと誓ったのでした。
浪費しないための3つの考え方



ここからは、浪費癖を抑えるため私が実践してきた3つの考え方を紹介していきます。
- 都合のいい解釈をしていることを自覚する
- とにかく1週間待つ
- ウィッシュリストを作る
浪費を防ぐ考え方①:都合のいい解釈をしていることを自覚する
先ほどの私の経験談にもあるように、浪費する人はとにかくお金を使うことを正当化しがちです。
特によくあるのが、成功者の自伝などを読んで「お金を貯めるのは損。使わないと始まらない」的なのを真に受けるパターンです。
貯めるどころか限界突破して使えとまでは誰も言っていません。人生を豊かにするために本を読んでいるのにお金で破綻していたらまさに本末転倒です。



怪しげな新興宗教に高い壺を買わされる人と同じ心理状態なのだと理解しましょう。
とにかく冷静になりましょう。
貯金ばっかりして溜め込むのは確かにダメかもしれません。
ですが、日頃の支払いにも困るようではお金のことが常に頭の中をグルグルして思考を奪われるので超マイナスです。
人間にはせっかく素晴らしい思考力があるのに、そこでお金が制約になると非常にもったいないことこの上ありません。
都合のいい考え方は本当に根深いので注意が必要です。



お金を使わないために時給換算しなさいとよく言われますが、ガバガバすぎる人は逆効果にすらなります。
たとえば、タバコって1箱500円くらいしますよね。
どう考えてもめちゃくちゃ高いんですが、正当化している人って逆に考えます。



時給1000円だとして30分間はたらくだけで毎日タバコが買えるじゃないか!30分とか楽勝だし、絶対に30分以上の価値はあるはずだ!
冷静に見るとしんどいですよね。1分ですら嫌な仕事のストレスからタバコ吸ってるわけじゃないですか。
都合のいい解釈はもうやめましょう。ローンとかも同じパターンです。
固定支出減らさないと金なんて100%貯まるわけがないんですが、「毎月たった1万でMacBook Proが買える!」なんてことを平然と考えるわけです。
2年間なにもしなくても自動的に毎月1万減るってヤバいですからね。
固定支出を甘く見てはいけません。
浪費を防ぐ考え方②:とにかく1週間待つ
なにかが欲しくなったらとにかく1週間待ってください。
安売りを逃しても構いません。限定品が手に入らなくてもいいんです。それらが買えなかったとしても死ぬわけではありません。
現実としてアナタはこれまでの人生、それなしで生きてきています。



つまり、1週間待てないものなど実際にはほとんどありません。
これは最強のソリューションだと思ってます。
実際、必要もないのに生じる欲しいって感情は3日くらいしか持続しないんですよ。
本当に最大の敵が衝動買いです。衝動買いで分割払いとかするからガチで目が当てられません。
アナタがもしなんだかんだこれまでの人生やってこれてるなら、浪費のデメリットを補えるぶんだけ頭は回る人のはずです。どうして欲しいのか、どうしたら使えるか、それらしい理由なんてすぐに思い付いてしまいます。



その能力をどうしたら使わないで済むかにフォーカス出来れば最強。
瞬発力のあるあなたには、今あるもので解決できる能力があるはず。
衝動買いしてしまうものは大抵今持ってないジャンルのもの。つまり今まで無くてもやってこれたものです。
不要で、買わなくても死にません。これ不思議なんですが、3日経つと本当に95%以上のものは不要と感じます。
それでも買うなら現金一括が絶対条件。
あなたが家計を管理しているなら、今すぐやめてお小遣い制にしてもらいましょう。
そして、なにを買うときでも実際にお小遣いがたまってから買うようにしてください。管理できないなら、クレジットカードはやめてデビットカードにしてしまってもいいと思います。



そうはいっても、その冷静になるのが難しいから苦労しているんだと思います。
そんなときには、ウィッシュリストをおすすめします。
浪費を防ぐ考え方③:ウィッシュリストを作る
ここまで読んだアナタは、買うことを制限されてフラストレーションがたまっていると思います。
ですが私は何も買うなと言っているわけではありません。欲しいものを何も買わないというのはアンバランスです。



当たり前ですが、
買うんだったら本当にお金を払う価値のあるものを買いたいですよね
そうです。優先順位をつけることが本当に重要です。
日ごろから欲しいものは、どんなに些細なものでもウィッシュリスト(欲しいものリスト)に書き込んでいくようにしてください。
個人的なおすすめは、TodoistのようなGTD管理ソフトにウィッシュリストを追加することです。
ウィッシュリストの作り方
- 欲しいものをとにかく全部書き込む
- それぞれの値段を調べて書き込む
- 欲しい順に並び替える
- 余裕があれば、想定されるメリットや使用頻度も併記する



欲しいものが出てきたときは、ウィッシュリストの一番上にまず登録してください。
「一番上に登録するほどのものでもないな……」
「こないだ買いたいと思っていたアレが3つも買える値段か……」
みたいな重要なことに何度も気付くはずです。
そして、ウィッシュリストに登録したら1週間寝かせてください。
1週間後また欲しいもの順に並び替えて、なお1番上に君臨しているならかなり欲しいものなんだと思います。
そしたらまた1週間待ってください。
すでに1週間待っているアナタは追加で1週間くらい待てるはずです。合計2週間たったら買ってOKです。
なぜここで追加で1週間のマージンを持たせるかというと、買い物自体の頻度を抑え、支出ピークに耐えるためです。
2週間もたつとすぐに買った場合に比べて給料日が来てたりして余裕が生まれていることが多いのに気づくでしょう。



そして、2週間待っただけの情熱を全力でぶつけて金額以上の価値を感じましょう。
浪費を防ぐ方法まとめ
浪費を防ぐ考え方をおさらいしましょう。今日紹介したのは下記の3点です。
- 都合のいい解釈をしていることを自覚する(固定費を甘く見ない!)
- とにかく1週間待つ
- ウィッシュリストを作る



無駄なお金を使わず、ちゃんと効率的に自己投資していきましょう。
本も紙で買えばメルカリで売れますし、ちゃんと読んだ内容を実際に行動に移せば実質数百円で人生が好転するのでよいお金の使い方です。
本投稿のヒントとなった書籍
今回の投稿で紹介した考え方に至るヒントとなった本を2冊紹介します。
どちらも「お金を使うのは大事なポイントに」という点は共通しています。
お金や生き方について冷静に考えるキッカケになる内容がたくさん含まれていますので、もし興味があれば読んでみることをオススメします。
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